埼玉親の会「麦」主催
発達障害のある人と向き合うために
~家族として 支援者として~
尊敬する高山恵子先生の講演会に出席しました。
「わかっているのに、ついイライラして本人を責めてしまう」
「状況がよくならないのは、サポートする自分の力不足だ」
発達障害(ADHD/LD/ASD)のある人の家族や支援者がもつたくさんの悩みに対して
率直でありながら温かみのある、素晴らしいお話でした。
そうか!というたくさんの発見と、これでよかったんだ!というたくさんの安心をいただきました。
一番大切なのは、本人の幸せです。
それに向けて、『うまくいく条件』は一人ひとり違います。
失敗することがあっても、それは『うまくいかない条件』がわかっただけのこと。だれが悪いわけでもありません。
人は、自分自身にたいして過度に厳しくなることがあります。知らずに子どもにしてしまったこと、つい生徒に言ってしまった一言をずっと後悔しているかもしれません。
あなたが悪いわけじゃない、そのときやったことが子どもに合っていなかった、その子の幸せの条件に合っていなかった、ただそれだけのことです。
「知らなかったから、あの時あんなこと言って傷つけてごめんね」と言って、上書きすればいいんです。
大人だってイライラするし、迷うし、失敗します。今回の講演を聞いて私は、常に正しい大人を目ざすより、失敗したら謝るという、子供たちにとってのよいモデルになりたいと思いました。
肩の力を抜いて発達障害の人と接する方法
ポイントをまとめてみました。
- 幸せと感じる条件は人によって違う(達成感/リラックス/共感)
- 相手にとって有効なアドバイスをする(アドバイスに枕詞をつけない・人格を否定しない)
- 発達障害者は、メタ認知(自分を客観的に見る力)が育っていない
- 支援者のストレス軽減には、まず行動を理解すること
- 支持の出し方を見直す(聞いてないんじゃなくて、聞こえてない!)
- 知識は診断や分類のためではなく、幸せのために使いましょう
- 自分自身(支援者)を知らなければ人のサポートはできない~セルフチェック~(内向vs外向、学習スタイル)
- ストレスマネジメントでやる気スイッチON
- 感情のコントロール(感情が脳を支配すると、自己コントロールOFF)
- 感覚過敏・過剰反応について
- 「依存」こそが真剣に考えなければいけない発達障害の問題
- インターネット/ゲーム障害の恐ろしさ(ゲーム以外でドーパミンを出す方法を。脳科学で対抗しないと、ゲーム(会社)に子どもをとられます!)
- SOSを出せる子供を育てよう!SOSを受け止められる子供を育てよう!
- 存在を否定しないで!(存在と行動を分けよう!なにかができないからってダメ人間ではない)
- ダブルバインド(ついつい出してしまう矛盾した指示)
- ティーチャブルマインド(教え時を逃さない!)
- 同感ではなく共感を(人は皆違う。それを忘れることが不幸の始まり)
- 失敗を生かす!(人生はいつからでも上書き可能です)