受験生と保護者が知っておくべきポイント!
夏が過ぎればアッと言う間に受験シーズン。公立高校入試の季節が迫るなか、特に英語に関しての不安が多く聞かれます。(うちが英語塾だからですが😆)
英語の入試問題は今後ますます厳しく、5科目の中で最も難化傾向にあると言われています。背景には、①共通テスト改革の影響 ②覚えるべき語彙数が倍増 の2点が挙げられます。
受験生と保護者のみなさん🖐️この記事を最後までお読みいただき、入試の最新傾向と対策をクリアにして、不安を少しでも解消してくださいね。
2023年度・高校入試英語の特徴
1、文中に使用される単語が難しい
2021年度の中学英語テキストの改訂により、中学3年生までに覚えるべき語彙数が2400語に増加しました。改訂前は1200語でしたから、今はおよそ倍です。ボキャブラリ強化は必須ですね。
2、新出英文法の配点率が高い
3つの分野「仮定法・現在完了進行形・原型不定詞」は、2年前までは高校英語の範囲でした。中学英語の教科書が改訂され、これらの文法は中学範囲へ前倒しになりました。🫠
昨年度の各新出文法の配点は、仮定法22点、現在完了進行形13点、原型不定詞21点でした。無視はできないくらい、大きな点数ですよね。
長文や文法の並べ替え問題だけではなく、大問1のリスニングにもこれらの文法が出題されています。
リーディング対策
1、長文は最新&専門性高いテーマ🆙
大問2と3・長文読解の英文は、全国的に専門性が高まっています。日頃から、SDGs関連や時事関連の英文に多く触れて、出題傾向の英文に親しんでおくことが大切です。まず、自分のまわりの人々、世の中で起きている出来事に関心をもちましょう。①課題に気づき、②自分ならどうするかを考え、③それを表現できるチカラ が求められています。
テーマの例)オーバーツーリズム、富士山や江ノ電が外国人だらけ、QRコードの日本人発明家、アップサイクリング、フェアトレード、防災マップ、世界平和、VRイベント、宅配便の再配達、キャッシュレス、エシカル消費、サステナブルファッションなど。
地方創生、環境問題、時事問題が素材として使用されている
2、英文内容理解に重点がおかれた設問🆙
グラフや表、図版など資料の読み取りを伴う問題が年々増えています。資料の読み取りと分析を含む、総合的な理解度を問うものです。先ほど述べたように英文中の単語数が増加していることに加えて、文章が長くなっています。
中学生のリーディング平均速度は「約50語/分」と言われています。ですから、文章を読んでから問題を解くのに残された時間を計算すると、たった12分前後です。読解のための時間を確保するには、①速読するチカラ ②情報を取捨選択して、要点をおさえるチカラ が必要です。実用的な文章を正しく速く読めるようにトレーニングをしましょう。
長文が苦手😣という子は、グラフや図が多い資料問題から取り組んでみることをおすすめします。
ライティング対策
大問5・英作文は、メールへの返信や会話の穴埋め補充問題などの日常生活系と、課題解決につながる意見作文の2つが主流となっています。
出来栄えは、テーマに大きく左右されます。過去2年間を振り返ると、「映画」「住みたいところ」といった比較的易しいテーマが選択されていたため、平均点数は高いものでした。
ライティングのテーマについても、長文同様の傾向がみられますので、自分の都道府県に合わせたにまた、意見を言う問題では、“I believe, imagine”や”I’m sure”など、表現の幅を広げられると良いですね。さまざまなテーマでたくさん練習をして、ミスなく豊かな表現でのライティングを目ざしましょう。
まとめ
学生の英語力格差は、年々広がっているように感じられます。しかし、低正答率(皆が難しいと感じる)問題は、全国的に「英語を書く」問題に集中しています。平均点を目ざしていきたい子は、基本的な単語、定型フレーズなどの基礎力をしっかりと身につけ、早くから暗記・反復練習をしましょう。
高得点を目ざしたい子は、発展的な対策として他県の高校入試過去問の長文も読むことで、専門的な語句に触れ、知識を増やすことができます。また、英検の過去問も活用しましょう。英検は、日常生活から学校、職場など幅広い場面・時事科学歴史など幅広い話題を扱っています。わたしは長文問題を解くことにこだわり過ぎずに、解説の日本語訳のスクリプトを読んでまずは知識を増やすよう、生徒たちを励ましています。